CareARのセキュリティ事情|ARって本当に安全? 

この数年で、いよいよAIやARといった技術が本格的にビジネス利用され、日常的なサービスの中にも見られるようになってきました。しかし、新たな技術や便利な技術にはセキュリティのリスクがつきまとうものです。実際、AR技術に対しては、セキュリティに関する懸念が存在してきました。 

今回は、弊社が取り扱っている「CareAR」がセキュリティ面で安心できるのかどうかを解説します。CareARに関心を持っておられる方、何を基準にセキュアなARソリューションを選ぶか悩んでいる方、セキュリティについて安心できそうなARソリューションを探したい方は、ぜひ最後までご覧ください。 

CareARとは 

ARソリューションのセキュリティに関して解説する前に、題材となるCareARについて簡単に紹介しておきます。 

コンピュータービジョンで現場作業やフィールドサービスのあり方を根底から変えるCareARは、デジタルツイン型サービスプラットフォームです。CareARには現在おもに3つの機能が搭載されています。 

機能1 CareAR Assist

CareAR Assistは、ARによるビジュアルサポートをリアルタイムで提供できる機能です。サポート対象となる物体の問題箇所や操作場所、確認場所をARで「見える化」できます。 

CareAR Assistはスマートフォン、タブレット、スマートグラスやドローンなどの機器で使用できるので、高所、狭い場所、暗所といった危険が伴う場所での作業にも効果的です。現場作業を行う技術者の安全確保を強化する上で強みとなります。 

アプリにもブラウザにも対応している上、機能への参加者数も無制限なので、どこからでも何人でもサポートを展開していけます。 

機能2 CareAR Instruct

CareAR Instructは、ARガイダンスをステップごとに事前作成し、マニュアルをAR/2D/3D/動画のかたちで画面上に映し出す機能です。 

経験が浅かったり専門知識が少なかったりする若手スタッフや、専門的なノウハウを一切もたないお客さま一人でも理解できるマニュアルを提供できます。目の前にある物体に対するサポート/ガイダンスがステップバイステップで「見える化」されるので、必要な操作を的確に行っていくことができ、若手スタッフやお客さまの自己解決率向上や応急処置的な対応を可能にします。 

セルフガイド式のビデオ案内が提供されることによって、ベテランスタッフからのナレッジ伝達・継承や、人材育成にも直接的に行えるので、社会問題になっている「技術継承問題」にアプローチできます。 

ガイダンス通り正確に作業を行えているかどうかは、特許取得済みの「CareAR Computer Vision AI」によって検知するので、「必要な作業を抜かしてしまった」といったヒューマンエラーを防ぐことが可能です。 

CareAR Instructでは検索機能で関連性の高いコンテンツを呼び出すことも可能なので、業務効率化と生産性向上のどちらも期待できます。 

機能3 CareAR Experience Builder

ARやAIといった最新技術を詰め込んだCareARですが、導入後のセットアップは非常に簡単です。インストラクション表示などのワークフローを、Webベースかつノーコードで構築していけます。 

CareAR導入に際して、「うちにはIT人材がいないからうまく導入できない」「導入のためにIT人材を採用、または既存スタッフから選任しなければいけない」といった状況にはなりません。ドラッグアンドドロップができれば、誰でもワークフローを作れるので、専門知識や技術をもつ人材を新規採用・選任する必要はないのです。人材不足、若手不足、IT人材不足に対処しながらでも使用できます。 

CareARのセキュリティ事情 

ここからは、CareARを例にして、ARソリューションのセキュリティについて解説していきます。

CareAR Assistの紹介で「アプリにもブラウザにも対応している上、機能への参加者数が無制限なので、どこからでも何人でもサポートを展開していけます。」と言いましたが、一方で「マルチユーザーAR/マルチデバイスに伴うセキュリティリスクは大丈夫なのか」と心配されるかもしれません。

マルチユーザーARは、大変便利で今後の発展・活用の可能性も高い反面、一般的にはセキュリティ的リスクも高いとされています。ウイルス感染や通話・メール内容の盗聴といったリスクです。いくらARが続々とビジネス利用されているとはいえ、セキュリティ面でのリスクマネジメントをしないまま、ARを導入するわけにはいきません。

ですから、ARソリューションを選ぶ際には、機能性や価格帯だけでなくセキュリティに関する保証に注目することを忘れないでください。パソコンのウイルス感染やハッキングと同じように、完璧で100%のセキュリティが保証されることは難しいですが、他のソリューションに比べてセキュリティが高いのかどうかを比較する術はあります。少しでも高いセキュリティが特徴の製品を選ぶようにしましょう。

ARのセキュリティに必要なのはSOC2

セキュリティに関する一つの目安として有効なのが、「SOC2試験を合格しているかどうか」です。「ARに関するセキュリティ事情がよく分からない、不安」と思っておられる方は、SOC2の取得を一つの指標にするとよいでしょう。

SOC2試験とは、情報関連のリスクを軽減するために企業が導入した統制を定期的に証明することを目的とし、米国公認会計士協会 (AICPA) によって開発されました。

SOC2試験に合格して証明書を受け取るということは、企業が情報セキュリティ、アクセス制御、ベンダー管理、システムバックアップ、事業継続性、災害救援の分野に誠実に取り組んでいることを意味します。セキュリティに関するリスクが低いソリューションを選びたいと思っている方はぜひ参考にしてください。

加えて、SOC2に準拠しているということは、機密情報を保護するための適切なツールと手順を持ち合わせているということの証明になります。つまり、お客さまから安心してデータをゆだねていただける根拠となるでしょう。

CareARは、SOC2試験に合格していますが、ここでCareARがセキュリティ面で安心できることを示す一例を紹介します。CareAR Assistバージョン21.04以降では、管理ポータルでメディア(ビデオとオーディオ)を送信できる領域を限定的に構成することが可能です。

現時点では、以下の国が対象領域となっています。

  • アジア
  • 中国
  • ヨーロッパ
  • インド
  • 日本 
  • 北米

たとえば、伝達データをヨーロッパ内にとどまるよう制限したい場合、設定によってビデオと音声をヨーロッパ内だけに送信することができます。国によってセキュリティへの意識や基準、リスクが異なりますし、やり取りする内容の機密度も常に変化するものです。その変化に合わせて企業側が、選択的にセキュリティのレベルを強化していけるのは大きなメリットです。

最後に 

CareARは、世界的に見てセキュリティの高いソリューションです。すでにさまざまな業界での活用が進んでいます。CareARについてはぜひ以下URLよりお気軽に弊社までご相談ください。

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