【ウェビナー】問い合わせ前にサポートを前倒し?-CX&EXを激変させる「シフトワークレフト」とは?

本ウェビナーでは、欧米のカスタマーサポート業界で進む「シフトワークレフト」という考え方を解説します。ARサービスプラットフォーム「CareAR/ゼロックス」がシフトワークレフトの実現にどう貢献するかも説明します。動画や導入事例もありますのでご覧ください。

本日はコミュニケーションビジネスアヴェニューの主催するウェビナーにご参加いただき誠にありがとうございます。スピーカーを務めさせていただきます平井と申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

このコロナ禍でビジネスを取り巻く環境状況が変化している今、CX(顧客体験)とEX(従業員体験)の改善、またコストや呼量の削減といったものは、どの企業様も取り組んでおられる課題かと存じます。

最新のテクノロジーを活用することで、どのようにそれが可能なのか? 日本初公開のARサービスプラットフォームである「CareAR」をご紹介しながら解説いたします。

本日のアジェンダはこちらとなります。

「シフトワークレフト」とは何か、そしてそれが必要とされている背景についてご説明いたします。CareARのテクノロジーがどのようにそれを実現するのかについてご説明いたします。

そして、製品のデモもぜひご覧いただきたいと思います。さらにこのCareARを導入することで、「シフトワークレフト」がどのように実現されているのか、事例についてもいくつかご紹介したいと思います。

シフトワークレフトとは?

まず早速ですが、この「シフトワークレフト」のコンセプトで作られた日本初上陸の「CareAR/ゼロックス」というソリューション、これがどのようなものなのか、ぜひご覧いただきたいと思います。字幕付きの3分程の製品紹介のビデオがございますので、こちらでご案内いたします。どうぞビデオをご覧ください。

CareARがどのようなサービスを提供しているのか、まず紹介動画をご覧いただきました。 

 今、ご覧いただいたCareARのコンセプトになっている「シフトワークレフト」、この聞きなれない表現について少しご説明したいと思います。   

今の欧米では、カスタマーサービスや現場にスタッフを派遣してメンテナンスやサポートを行う業界で、この「シフトワークレフト」という用語が盛んに用いられています。 これは、設備や保守メンテナンスといった技術者が現場に派遣されてから提供するサービスそのものを、いわば前倒しして提供しようという考え方です。  

先ほどの動画でも、ご案内したサービスの形態ですね。  もともと「シフトレフト」という用語はIT業界でも使われているものですが、この考え方を保守サービスとかカスタマーサポートの現場に応用させたのが、「シフトワークレフト 」となります。   

課題となる人手不足と技術継承

シフトワークレフトが必要な背景

この考え方がなぜ今必要とされているのか、その背景となる点も少しご説明いたします。  これは、「労働力調査年報」からの情報となります。  

今、製造業、自動車業界、また社会インフラを担う業界など、稼働している機械や設備の点検が求められる業界では、保守保全とかメンテナンスといった作業が定期的に必要となるかと思います。

 ご覧いただいている調査結果を見ると、そうした社会インフラを担うさまざまな業界の技術者について、熟練作業員の過半数がすでに45歳以上という統計が出ております。  

さらに今後は、定年退職でさらなる人員不足が予想されております。  年表を見てもわかるように、熟練作業員の人員不足、そして高齢化には歯止めがかからない状況です。  将来を担う若手を育成し、確かな技術承継を進めることも業界にとって急務となっています。  

迫られる自己解決率の向上

カスタマーサポートの4つの課題

人手不足そして技術承継や育成に加えて、 コールセンターなど、自己解決率の向上を皆さん努力なさっておられると思います。  CXを改善し、人材不足やコスト削減の観点からも、この自己解決率を向上することが課題となっております。 

 また、出張コスト削減、出張を減らすためにリモートでの解決率を上げること、さらにはダウンタイムを短くするために解決にかかる時間を短縮するといったことも喫緊の課題となっています。   こうしたさまざまな社会課題を解決するための取り組みが「シフトレフト」の考え方 です。

「シフトワークレフト」を図で解説

シフトワークレフトを図で解説

今、示しているスライドは通常のカスタマーサポート、現場作業のフローを図で示したものとなります。  スタートの部分から見て行きますと、トラブルやニーズが発生すると、まず現場、自宅でユーザーやまた現場作業員が自己解決を試みます。   解決できない場合は、まずリモートサポート、ヘルプデスクに問い合わせが行くと思います。 

それでも解決しない場合に技術者、エキスパートに対応が変わって専門的なサポートがなされます。 

そして最後にフィールドサービスとありますが、それでも問題解決しないときの最終手段として 現場派遣が行われ、問題の原因を特定して必要な修理補修を行って解決します。  

皆さま、よくご存知のように右へ行けば行くほど時間もお金もかかってしまうというのが現状でございます。「シフトワークレフト」はそれを「前倒し」して、左に寄せていくことを目標としています。   

まずこのフィールドサービス、一番コストがかかる部分で、なるべくどの会社様も現場派遣は避けたいとお考えだと思います。それが万が一必要でも、繰り返さないように一度で完結できるようにします。   

また、AIやARを用いたサービスで、前倒ししてリモートで解決できるようにいたします。   

もっと良いのが、さらに前倒しすることですね。そもそも ―電話もチャットも必要ない― 問い合わせの前にすべてを「前倒し」して、自己解決できればベストなわけです。  

「シフトワークレフト」の切り札がCareAR 

CareARの4つの機能

この「シフトワークレフト」の切り札として期待されているのが、CareARの持つ、AIそしてARを用いたデジタル技術となります。 CareARでは、この「シフトワークレフト」AIとARを用いた最大限の効率化を、3つのソリューション、そしてそれを構築する機能で実現しております。  

まず、こちらの「CareARアシスト」ですね。 現場でスタッフが映した画像に注釈(アノテーション)をつけてサポートいたします。  

そして右上の「インストラクト」、簡単に言うとARで作成された説明書ビジュアルガイダンスを表示させることができます。 

 左下の「インサイト機能」で 問題箇所の予知ですね、発見に役立てるコンピュータビジョンのAIツールを使うことができます。  

そして最後、右下の「スタジオ機能」を使って、説明書やインサイトを構築する「ビルダー機能」を使えます。  

これら4つの機能を組み合わせることによって、中央に円で描かれているようにリモート解決、自己解決、そしてプロアクティブな体験を含む、高度なサービスをご提供しております。  

CareARの顧客

このCareARは現時点でグローバルな5000社以上のアクティブなユーザーを有しており、こちらをご覧いただいてわかるように、さまざまな業種業態のお客さまから信頼をいただいています。 接続端末も60万台以上同時に繋がった状態でサービスが提供されております。  

この業種業態を見ていただいて、もうお気づきかと思います。どの業種でも先ほど挙げたような、業務プロセスやサービス提供の課題をお持ちだということがわかります。  

弊社も先月の東京池袋のイベント(コールセンター/CRM デモ&コンファレンス 2021 in 東京(第22回))で、日本初公開のサービスプラットフォームとしてCareARを紹介したのですが、現在大きな反響を頂いております。 

ここにも出てくる金融、製造、IT技術、通信教育、ヘルスケアなど、すでに40社余りのお客さまとの商談が進行中です。 

CareARの機能紹介

この製品のデモをご覧いただきたいと思うのですが、その前に少しだけビデオでもご覧頂いた各機能についてご紹介したいと思います。  

AR対応の説明書を作成することができます

先ほどのビデオの冒頭で、モデムのセットアップをするのに使われていたのが、こちらの「インストラクト」となります。 ひと目でわかるAR対応の説明書を作成することができます。

このスライドにもあるように、実物にバーチャルを重ねて表示するので大変わかりやすいものです。 そして順を追った形でARの指示についていけば自己解決が可能です。経験の浅い現場技術者でも、製品に不慣れなお客さまでも、必要な作業やタスクを的確に行えます。 

もちろん、それだけで問題が解決しない場合もあります。専門家のサポートが必要なこともございます。  

お客さまが映した画像に、注釈機能(アノテーション)をつけてサポートできます

そんな時にビデオでもエージェントが使っていたサポートが、この「アシスト機能」となります。  こちらのスライドでも示されているように、カスタマーサービスの担当者はビデオ通話でヒアリングをしてお客さまが見ているものを見て、何が必要かをすぐに判断できます。 そして現場でお客さまが映した画像に、注釈機能(アノテーション)をつけてサポートできます。

CareARは、コンピュータビジョンとAIで物体を認識することができるので、映している動画そのものに指示ができます。 どこからでも遠隔地への視覚的なサポートを実現して、出張コストを大幅に削減できるのです。  

コンピュータビジョンを使用しながら、接続した製品の状態を瞬時に表示できる機能

さらに CareARが持つ機能として「インサイト」がございます。これもコンピュータビジョンを使用しながら、接続した製品の状態を瞬時に表示できる機能です。  このスライドでも、映し出されたソフトウェアのバージョンが表示されております。こうしたステータス・製品詳細やサービス履歴といったコンテキストデータを表示することが可能です。

  この機能によって、さまざまな問題や補償切れといったものが発生する前に防ぐことができます。 単なる問題解決や対応だけでなくて、問題の予知にも使えるツールとなっております。  

インストラクション表示などのワークフローをウェブベースで、かつノーコードで手軽に構築できる

今ご紹介したような「インストラクト」や「インサイト」、これらの構築は、CareARのビルダー機能で実現可能となります。 

 例えば、この「エクスペリエンスビルダー」機能を使うことで、操作手順など、お客さまの構築したい製品に合わせて、自在にカスタマイズできます。  インストラクション表示などのワークフローをウェブベースで、かつノーコードで手軽に構築できるものです。  ドラッグアンドドロップで、直感的にこうした説明書を作成できる機能も持ち合わせております。  

説明書に加えたい3Dオブジェクトの作成も可能

もちろん、説明書に加えたい3Dオブジェクトの作成も可能です。 ご覧いただいているスライドのように、対象となる物体をスキャンして3Dコンテンツを作成できます。 CADデータを取り込むことができるので、AR説明書をお客さまに合わせて作成することが可能です。 

こうしたサービスはすべて日本語でご提供することが可能となっております。  

ではここで、今ご案内した中で特に多くのお客さまが関心を持っておられる「インストラクト」と「アシスト」のデモをご覧いただきたいと思います。 

デモの流れを簡単に説明しますと、今回は家庭用のモデムを対象製品としてご準備いたしました。

 最初に「インストラクト」の機能がどのように、お客さまやフィールドサービスの自己解決、そしてサポートに役立つのかにご注目ください。 CareARの持つコンピュータービジョン、物体や状態の検知機能がどんなふうに働くのか、是非ご確認いただきたいと思います。

そして、その後に「アシスト」の機能をご覧いただけます。インストラクトのサービスからシームレスに連携する形で、リアルタイムでのARを用いた遠隔サポートがどのように行われるのかをご覧いただきます。 

では、CareARの製品のデモをご覧ください。  

【デモ動画公開中】
※デモ動画は記事最後のフォームにお申込みいただくとご覧いただけます。

ご覧いただきありがとうございました。 

デモ動画からご利用のイメージをご確認いただけたことと思います。 この「インストラクト」や「アシスト」機能を利用することで、自己解決の向上、そしてコールセンターの呼量削減につながる様子をご覧いただけたかと思います。  

また、CRMなどのシステムとの連携イメージなどもご確認いただけたことと思います。 

CareARの事例を紹介

CareARの導入事例

ではこうした形でCareARを導入して「シフトワークレフト」を実現して得られた効果について、少しだけ事例をご案内したいと思います。  
まず、ゼロックス社を挙げさせていただきます。  

ゼロックス社の事例

ゼロックス社では、CareARを自社製品のサポートのために使い始めたという経緯がございます。 全世界で数百万台のプリンターを導入しているゼロックス社だと、サービスデスクには年間で200万枚を超えるチケットが送られてきます。膨大な量です。 

規模が大きいだけに、課題はダウンタイムです。問題の正確な診断や、オンサイトの状況をリアルタイムに確認することが課題でした。 

そしてリモートで解決できたはずの不要な出張コストも、大きな問題でした。 さらには部品の在庫切れですね。現場スタッフの知識不足などから、サービスマンの出張回数が増えたり、何度も繰り返されたりするといった事態が発生していました。 

膨大な数の問い合わせや相談を管理する画期的な方法が必要で、その一環としてこのCareARを導入したという経緯がございました。そして、フィールドエンジニアのサポート、カスタマーサービス、そしてセルフサポートでも利用を始めたのです。  

この導入結果でも説明があるように ボトルネックとなっていた正確な診断、さらに部品調達や出張コストの部分が大幅に改善しました。

こちらリモートの解決率左下の部分ですが、それは49.6%になり、初回解決率も改善し、出張回数大幅に削減しております。 結果として今、企業に求められている温室効果ガスの排出量の削減、これも達成することができています。  

お客さまの満足度も向上し、CareARを利用したゼロックス社のサポートに至っては95%という高評価を獲得。こうした数値も確認しております。 

ゼロックス社では、これらを短期間に達成しました。  

製造業での事例

製造業の3つの課題

さらに導入事例として、製造業もピックアップいたしました。 この社会インフラを担う企業様、自動車業界やその他さまざまな製造業でもCareARは導入いただいております。  

背景となる課題は、スライドに表示しているように、人手不足で技術の継承が進まないこと、電気自動車などへの移行で製造とメンテナンス全体が課題となっているようです。 

また解決までの時間ですね。紙ベースでの点検作業が行われていたために時間がかかったり、技術者がひとつひとつ紙を見て目視で実施する手法が一般的なので非常に時間がかかっていたり、という問題もありました。 

紙ベースの資料が膨大な量になるので、必要な資料を探し出すだけでも一苦労でした。 目視だけの確認、紙しか確認する材料がないので、ケアレスミスも多発していました。 

CareARの導入効果

それがCareARを導入することによって、こちらで挙げましたリモート率が向上しております。

遠隔地からの診断や指示が実現し、適切な人員配置が可能となったので人手不足に対処することができるようになったのです。  そして、初回解決率の向上リモートで解決することもでき、出張があったとしても一度で解決、繰り返しがないといったことにつながりました。 

当然のことながら、出張頻度も削減し、平均修理時間も改善しました。お客さまのダウンタイムが大幅に短くなったということですね。 サービス時間も短縮しております。このARを活用し、3Dモデルを使いながら作業環境に近い状態での教育を実現できたので、非常に効果的だったようです。 

紙ベースの資料やアナログ作業を排除することができました。そのことによる大幅な効率化や、作業ミスの削減が達成できました。 

結果としてここに挙げたように、CX改善作業の効率化、コストや呼量削減を同時に進めることが製造業界で実現しております。  

CareARの導入効果

CareARの導入効果

さまざまな導入事例があるのですが、まとめますと問題解決率初回解決率顧客・従業員満足度CareARは向上いたします。一方で、解決時間やコスト、出張回数を下げることを実現しております。  

CareARのユースケース

さまざまなユースケースがございます。CareARは顧客対応や顧客接点が関係するあらゆるユースケースに、幅広くフレキシブルに対応できるソリューションとなっております。 

BtoCでもBtoBでも、またトレーニングや技術承継も含め、業務改善のプラットフォームとしてご活用いただいております。 ぜひ皆さまにもCareARをご体験いただき、「シフトワークレフト」の効果を測定していただきたいと思います。  

CareARの汎用性

CareARはウェアラブルグラスやデスクトップ、WEBブラウザ、ドローンなど、さまざまなデバイスでご利用いただける

このCareARはモバイルの端末だけでなく、ウェアラブルグラスデスクトップWEBブラウザドローンなど、さまざまなデバイスでご利用いただけるものです。 また、WEB APIを提供しているので、ServiceNowSalesforthを始め、CRMやさまざまなシステムとの連携や統合も可能でございます。 

単に便利なビデオツールというものではなく、会社全体の業務改善のプラットフォームとしてご活用いただいております。   

まとめ

本日は30分という時間を頂戴して、皆さまにシフトワークレフトというコンセプトご紹介いたしました。CX/EXの向上につながるこのアイディアを視聴者の皆さまも是非お役立てください。そしてその切り札として期待されているのが、CareARの持つAIとARを活用したデジタル技術です。   

ぜひご不明な点や、さらにお知りになりたいことがございましたら、お気軽にお問い合わせを弊社ウェブサイト CareARページのお問い合わせフォームなどにお寄せいただければと思います。  

ご視聴ありがとうございました。これからも私たちは皆さまの課題解決のお役に立つサービスを提供するべく励んで参ります。今後の弊社の展開にご期待ください。本日はお忙しい中、コミュニケーションビジネスアヴェニューが主催するウェビナーにご参加いただき、誠にありがとうございました。  

ウェビナーは以上です。お読みくださりありがとうございました。 

補足

海外の最新コールセンターシステムを、16年間にわたり日本市場へローカライズしてきた株式会社コミュニケーション・ビジネス・アヴェニューでは、デジタルコミュニケーションに関係するウェビナーを定期的に開催しております。 

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